IMAT2024
University of Catania medicine and surgery 合格
こんにちは。今年2024年にカターニア大学医学部に合格した鈴木成哉と申します。
本日はこのような機会を与えていただきありがとうございます。合格までの長いようであっという間だった道のりを、少しでも多くの方の参考になればと思い、体験記として書かせていただきます。
まず、自分がイタリア医学部を目指そうと思ったきっかけについて簡単にお話ししたいと思います。
自分は中高部活のバスケに打ち込んでいたので、怪我が多く、整形外科やスポーツドクターの方には頻繁にお世話になることがあり、そういった経験から医師という職業に引き込まれていくようになりました。将来は自分が逆の立場に立って、怪我に苦しむアスリートの復帰のお手伝いをしたいと思いました。元々、自分は高3の10月まで日本の医学部を目指していました。ご存知の通り、国立、私立とも医学部の難易度はとてもとても高く、現役での合格は到底手が届くとは思えませんでした。
そんな時、イタリア医学部へ留学ができる道があることを知りました。自分の見聞や
人生経験を大きく広げることができるというのはもちろん、何より、夢と可能性を感じたのです。
そして、新しい目標に向かって意気揚々とIMATの勉強をスタートさせました。
ところが、実際はそう甘くはありませんでした。
まず最初にぶつかった1番大きな壁は生物でした。
自分は高校で生物を履修していませんでしたので、生物を英語で一から学ばなければならないというのは、まるでゴールの見えないトンネルに迷い込んだようでした。
具体的に生物に関して行っていた主な対策は、週に一度zoomで開かれる生物の強化クラスの授業内容の復習です。
また、去年からIMATの問題を作る団体が変わったということもあり、科目の配点や問われるポイントも変わりました。それにより、本当の過去問と言えるものは一年分しかなかったので、解いた過去問の復習をする際には、少し捻られた類題でも対応できるように過去問の問題をもとに、他にも問われそうな周辺知識を調べて肉付けを行なっていきました。
化学に関しては、高校の時に履修していたのでそこまで困らないだろうと思っていたのですが、IMATの化学では日本の高校では触れない分野などがあります。今まで日本の化学しか知らなかった自分からすると、癖のある問題が多いと思いました。ですが、そんなことは当たり前で、試験にはそれぞれの色があるので過去問を解いたり、こちらの団体のチューターの方からおさえるポイントを教えていただくことで少しずつ慣れていくことができました。
物理に関しても、日本の物理のような公式を織り交ぜて複雑な計算をさせる問題とは違う難しさがあります。例えば、それぞれの法則が何を定義しているのかを細かく問うような問題があり、そういう系統の問題でかなり躓いたので、IMATの過去問を解き始めた頃は履修していなかった生物はおろか、物理さえ点数が取れませんでした。
数学に関しては、去年とは逆に易化しました。日本で数学を普通に勉強していた方にとっては、IMATの数学はとても簡単に感じるとは思いますが、数学の用語を全て英語で理解していなければならないので、数学用語を英語で叩き込むことを指針に勉強を進めていくことをお勧めします。
団体の恒川さんを始め、チューターの方々がLINEでいつでも質問を受け付けてくださり、それに加えて、毎週zoomでの質問会というものもあり、勉強のことに限らず事務的なことや実際のイタリア医学部の様子などのちょっとした雑談まで、手厚くサポートしていただいたおかげで、とても心強かったです。特に自分の場合は海外に行ったことすらありませんでしたが、実際にイタリア現地で受験をすることができたのも、こちらの団体のサポートがあったからこそです。実際、IMAT本番で現地に行った時もトラブルはありました。ですが、これにも迅速に対応してくださり、試験本番前でも集中が途切れることなく勉強できました。
一年あって、その気になればイタリア医学部の合格を勝ち取れます。
信頼できる先輩方とのご縁は、自分にとってかけがえのないものになりました。
次に続く皆さんへ、そのバトンを繋いでいけるよう自分も引き続き努力をしていきたいと思います。
ありがとうございました。